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にきび(ざ瘡)

概要

にきびは多くの人が経験する非常に身近な病気です。顔、背中などにできやすく、炎症がひどいと痕が残ることもあります。早期に医療機関を受診し治療することができます。

青春のシンボルと呼ばれることもあり、多くの人は思春期前後にかかります。

大人になってはじめてできる人もいます。女性に多く、ストレス、睡眠不足、不規則な生活、不適切なスキンケアなどが原因で生じます。無月経や毛が濃くなるなどの症状もある場合は、多嚢胞性卵巣症候群といってホルモンの異常を認めることもありますので、はやめにご相談ください。

原因

皮膚のあぶらの分泌や、毛穴にあぶらがたまることで生じます。アクネ菌はどの毛穴にも見つかる常在菌ですが、増殖することで炎症を起こしたり、膿をつくったりします。

症状

初期は、面皰(めんぽう)といって、あぶらが毛穴にたまります。次に菌が増殖し、炎症を起こす物質を産生し、皮膚に炎症が起きます。炎症がすすむと、周囲に広がり、膿をつくります。

悪化すると、治ったあとも瘢痕といってにきび痕が残ります。

検査・診断

通常は特別な検査をすることはありません。ただし、無月経などの症状を合併している場合は、血液検査や超音波検査などが必要になることもあります。

治療

アダパレン(ディフェリンゲル)といって、毛穴のつまりに効果のある塗り薬を使ったり、必要に応じて、抗生物質の塗り薬を組み合わせて使います。ケミカルピーリングや漢方薬などを使うこともあります。

月経困難症がある方は、低用量ピルを内服することで、にきびを改善することも期待できます。

参考

産婦人科 診療ガイドライン ―婦人科外来編2020

尋常性痤瘡治療ガイドライン2017