細菌性腟症とは、腟内の正常な細菌集団のバランスが崩れ、さまざまな菌が腟内で異常に増殖している状態の疾患です。特に妊娠中の細菌性腟症は流産や早産につながりやすく、新生児の感染症などにも影響を及ぼします。この疾患は、細菌のバランスが乱れることによって引き起こされるものであり、性病ではありません。
女性の腟内の主要な細菌であり、腟内の環境を守る役割を果たす常在菌の菌量や活性が低下し、腟内の自浄作用が低下すると、様々な菌が増殖しやすくなります。そのため、大腸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌などの細菌が通常以上に増殖して、細菌性腟症となります。具体的な原因としては、以下のような場合があげられます。
灰色でさらさらしているおりもの、もしくは魚のような異臭のおりものが分泌されます。細菌性腟症の約半数は無症状で、自覚症状としておりものについての訴えは軽いことが多い傾向にあります。まれに外陰や腟のかゆみ、皮膚が赤くなる発赤を伴うこともあります。
WHOの細菌性腟症の診断基準を用いて検査します。以下4つ検査基準のうち、3つ以上の項目が満たされた場合に、細菌性腟症と診断します。
細菌性腟症の治療には、局所療法と内服療法とがあります。
治療後は腟内の状態を観察し、投薬・服用の効果を判定します。不完全な治療を避けるため、投薬・服用後の検査を行うこともあります。
細菌性膣症 | 子宮頸がん・STD検査のアイラボ(東京都 八王子市) (ilabo-cyto-std.com)
細菌性膣症02-8.pdf (umin.jp)