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ビジネスパーソンが知っておくべき女性特有の健康問題のポイント

ビジネスパーソンが知っておくべき女性特有の健康問題のポイント

2021-07-24 Uncategorized

生理のたびに襲ってくる痛みや、吐き気、めまいなど、生理にまつわる様々な症状(月経随伴症状)に悩まされる女性は少なくありません。そうした悩みを抱えたまま、仕事に従事することは本人にとっても、チームにとっても大きな損失となります。

平成31年3月に発表された経済産業省の資料(『健康経営における女性の健康の取り組みについて』)によれば、「健康経営」の取り組みで最も関心が高いものが「女性特有の健康問題対策」となっています。女性の健康問題に対応し、働きやすい環境を作ることが、生産性向上や企業の業績向上に欠かせないと同資料にも書かれています。

目次

女性の月経随伴症状による経済損失は年間4,911億円

女性の活躍が望まれる中、女性特有の健康問題に気を配ることは、経済的な効果という観点から見ても企業経営にインパクトのある問題です。

経済産業省の資料には、月経随伴症状による労働損失は年間4,911億円になると試算結果が示されています。これに通院費用や治療のための医薬品の費用を加えた社会経済的負担の総額は、6,828億円にも上ります。月経随伴症状とは、生理に伴うさまざまな症状であり、月経困難症(月経痛)等の身体症状のほか、いつも通りの仕事ができなくなるといった社会的症状も含まれます。この数字は、女性の健康問題の経済的なインパクトが大きく、それに対する取り組みを増やすことにより、企業の更なる活性化につながることを示唆しています。

改善が期待されるプレゼンティーイズム

職場での月経における課題はプレゼンティーイズムやリテラシー不足にあると言われます。プレゼンティーイズムは聞き慣れないコトバかも知れません。プレゼンティーイズムとは、生理痛などの月経随伴症状(より一般的には、何らかの疾患や症状)を抱えたまま出勤して就業している状態を指します。出社せずに休む場合を「アブセンティーイズム」(病欠)と言います。月経困難症による症状(痛み)のある状態で無理して会社で働く(プレゼンティーイズム)か、病欠として休養し仕事をしないでおくか(アブセンティーイズム)を比較すると、後者の方が経済的な損失が大きいと言われています。つまり、パフォーマンスの低下により、いつも通りに仕事をすることが困難な場合には、無理せず休むという選択肢を選ぶことの方が経済損失を少なく抑えられるということになります。無理せず休める環境作りを行うことで、企業の経営効率を上げることが可能になることが期待されることになります。

むろん、適切な治療により、月経困難症などが改善されたら、労働の量・質を下げることなく働くことができるため、必要に応じて女性内科、婦人科への受診が望ましい場合も少なからずあると思われます。

効果のある施策

最も避けるべき誤解は「女性特有の健康問題がある」つまり、月経や妊娠やいわゆる妊活にまつわる問題があるからといって、女性を雇うことが不利だという偏見です。健康リスクを考えると、男性の方が喫煙率は高いですし、メタボリックシンドロームも圧倒的に男性の方が高いのです。

経産省資料のまとめとして提示されていることは、女性の健康について次の3点の施策によって、休職や離職の防止、生産性の向上、帰属意識の向上等、健康経営の効果が上がると考えられることです。

女性特有の健康問題に関する知識(リテラシー)は、女性自身を含めてまだまだ不足しているというのが実情のようです。ゼロマチクリニック天神は女性特有のお悩みに対する相談や治療を行っています。

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