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貧血

概要

貧血とは血液中に含まれるヘモグロビンの量が減少したり、血液中の赤血球の数が不足することにより体に十分な酸素が行き渡らず、酸欠状態になる症状のことを指します。よく見られるのは「鉄欠乏性貧血」で、全体の7〜8割が鉄欠乏性貧血と言われています。男性より女性に多く、妊娠中の方に特に多くみられます。

鉄欠乏性貧血は、女性の25%が経験するとされています。また、血液の癌である白血病患者はほとんどが貧血状態であり相関が大きく、こういった癌が隠れている場合があるので、健康診断等で貧血が指摘されたら早めに受診するとよいです。

原因

偏食やダイエットにより鉄の摂取量が少ない場合や、月経や過度な運動により鉄の排出量が多い場合、胃腸に問題があって鉄分の吸収がうまく行われない等が原因としてあげられます。その他、再生不良性貧血、腎不全、骨髄異形成症候群等の疾患により血液を作る機能が低下しているときも貧血になりやすかったり、ビタミンB12・葉酸が不足していることが原因の場合もあります。

症状

貧血になると体内の組織や臓器に酸素が十分に行き渡らなくなります。その結果、疲労感、倦怠感、顔色が悪い、運動するとすぐ疲れてしまう、息切れ、爪が割れやすい、めまい、頭痛などが起こりえます。自覚症状がない場合もあり、運動しているときのみ症状を自覚するといった場合もあります。

治療

最も多い鉄欠乏性貧血の場合は、鉄剤を3ヶ月程度服用し、経過を見る事が多いです。内服が難しい場合は点滴治療を行うこともあります。フェインジェクトといって、1週間ごとに3回の点滴を行います(Hbが著しく低下しており、内服困難などの条件があります)。治療後は、再度血液検査を行い、治療効果を評価します。

巨赤芽球性貧血の場合は、ビタミンB12や葉酸不足が原因のため、不足した栄養素の分を補うのが一般的です。また、過度な運動により貧血症状が起きている場合は運動量を減らして様子を見るのがよいでしょう。

対策・予防

一番の予防は普段の食生活です。偏食を避け、規則正しくバランスの良い食事を心がけるのが良いでしょう。具体的には肉や魚に多く含まれる「ヘム鉄」、野菜や海藻、貝類に多く含まれる「非ヘム鉄」をバランス良く摂取するのが良いとされています。このとき、タンパク質やビタミンC、カルシウムを含む食品と一緒に摂取することで、効率よく鉄分を体内に吸収することができます。また、最低限の糖質や脂質を摂取することも重要で、これらを摂取することで血液を作るもととなるタンパク質が不足することを防いでくれるでしょう。

参考・引用

https://doctorsfile.jp/medication/413/

https://noguchi-co.com/products/seibutsu-kassei/fe-isoflavone/lp/https://www.zenyaku.co.jp/k-1ban/detail/hinketsu.html

https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/151.html