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花粉症(アレルギー性鼻炎)

概要

アレルギー性鼻炎の中の一つであり季節性があるとされています。主にヒノキやスギ等の花粉で咳やくしゃみ、目のかゆみ、涙が出る等の症状がでます。

原因

鼻腔の粘膜にアレルギー源となるスギ、ヒノキ等の花粉が付着し、様々な作用を経て、IgE抗体が産生されます。このIgE抗体が鼻粘膜のマスト細胞に付着し、ヒスタミンなどの化学物質が放出され、アレルギー反応をひきおこすとされています。

症状

鼻汁、鼻閉、花、目のかゆみ、流涙、頭痛、くしゃみ、倦怠感、不眠等があります。

検査・診断

鼻内を観察すると、蒼白、腫脹した下鼻甲介粘膜、水溶性鼻汁が見られます。診断のために、しばしばアレルゲンに対する特異的IgEの測定を行うこともあります。

通年性:ダニ、ハウスダスト、ゴキブリ、猫、犬など

季節性:スギ、ヒノキ、ブタクサ、カモガヤ、ヨモギ、カビなど

治療

治療にあたって大事な考え方は、アレルギー性鼻炎の原因である物質(抗原)を回避したり、除去することです。極論すれば、原因物質がない地域で生活すれば症状は起きません。ただし、これは現実的ではありませんので、完全に治すことは難しく、対症療法として薬物療法や注射、点鼻薬などが使用されています。

2014年以降、スギ花粉に関しては、舌下免疫療法といって、根治を目指す治療もはじまっています。これは、減感作療法とも呼ばれ、アレルギーの原因であるスギの抗原エキスを少量から用い、身体を慣らしていく方法です。2〜3年の治療が必要ですが、治療の中で唯一、アレルギーを治してしまう可能性があります。約70%に有効と考えられています。症状が強く、通院が可能であれば検討して良いかもしれません。

予防/治療後の注意

外出する際はマスクを着用し、帰宅時はうがい手洗い、洗顔なども取り入れ花粉をしっかり落とすことや、花粉が多い時は窓をなるべく開けないようにして予防することが効果があるとされています。

参考/引用

鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版

アレルギー性鼻炎ガイド 2021年版