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禁煙治療(ニコチン依存症)

概要

2006年4月より禁煙治療に健康保険が適用されるようになった治療法です。合計5回の受診で行う禁煙治療に健康保険が適用され、貼り薬や飲み薬を使って、禁煙をすすめていきます。

原因

たばこをやめられなくなる原因は、煙草に含まれるニコチンに依存性があるからです。「ニコチン依存症」は薬物依存症の一種であり、喫煙をすることで快感を得られる反面、その後は禁断症状があらわれます。その禁断症状を解消するために喫煙が繰り返されるため、自分の意志だけで「ニコチン依存症」から抜け出すことは難しくなります。

症状

喫煙者の約7割が「ニコチン依存症」だといわれています。喫煙すると快感を生じさせる物質が放出され、喫煙者は快感を味わうことができます。しかし30分もすると体内のニコチンが切れて、イライラする、落ち着かない、集中できないなどの禁断症状があらわれます。

検査・診断

以下の要件をすべて満たした方のみ、禁煙治療の健康保険が適用されます。

1. ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で5点以上の結果となり、ニコチン依存症と診断された方(TDS:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/tobacco/yt-048.html)
2. 35歳以上の場合は、ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上の方
3. 今すぐに禁煙を始めたい方
4. 「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、治療を受けることに同意された方

治療

まずニコチン依存度の判定行い、次に呼気がたばこによって汚れている度合いを示す呼気一酸化炭素濃度測定を行います。測定後は、ニコチン依存度に合わせて治療を行います。状況によっては、塗り薬や飲み薬を処方する場合もあります。医師が問診やカウンセリングを通して、禁煙に対するアドバイスを行います。
健康保険が適用される標準禁煙治療は、12週間に5回のプログラムで診療を行います。初回から数えて、2週間後に2回目、その2週間後に3回目、その4週間後に4回目、その4週間後に5回目の診療を行います。
オンライン診療で行なう場合は、1回目(初回)と5回目(最終回)の治療は対面で行います。それ以外の診療は、パソコンやスマートフォン等の情報通信機器を用いたテレビ電話を通して治療を行います。

予防・診療後の注意

少なくとも禁煙 1 年以内は喫煙が再開する可能性があります。禁煙中は、たとえ1 本であってもタバコを吸わないようにしましょう。禁煙は諦めないことが大切です。今回禁煙できなくても、次回の禁煙に今回の体験を活かすことはできます。だだし、健康保険適用の禁煙治療を再開するには、初回算定日から 1 年以上経過している必要があります。

参考・引用

禁煙外来って何?詳しい治療法や費用について、医師が解説します。 | CLINIC FOR
禁煙治療ってどんなもの? | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
禁煙治療のための標準手順書 第 8 版はじめに (j-circ.or.jp)
禁煙外来とは? – すぐ禁煙.jp(ファイザー) (sugu-kinen.jp)
なぜ、タバコがやめられない? – すぐ禁煙.jp(ファイザー) (sugu-kinen.jp)