低用量ピル(ピル)を飲むと、将来妊娠できなくなると思い込んでいるとしたら、それは全くの誤解です。ピルの服用期間によって左右されるものでもありません。ピルを飲めば妊娠しなくなりますし、飲むのを止めれば元のように生理が始まり、妊娠ができるようになるとお考えください。
ピルの服用を中止すると、35日以内に80%程度の方が、6ヶ月以内に99%の方が元通りに生理が来たというデータもあります。ですから、どのような目的であれ、ピルを服用することで妊娠の可能性が低くなると言うことはありません。ピルの服用は、妊娠できる可能性を損ねることがない、これが結論です。
もしそのようなことを感じたとしても、それはピルを飲み続けていたことが原因になることはありません。他の理由を考えた方がいいでしょう。例えば、もともと妊娠しにくい体質だったことが考えられます。他にも子宮内膜症、子宮筋腫、あるいは無排卵性月経といった婦人科系の疾患を抱えているといったことも考えられます。
低用量ピル(ピル)は「生理周期を整える効果」を備えています。どういうことかというと、ピルを服用することで生理不順の原因となるホルモンバランスの乱れが是正されることによって、生理周期が整うのです。生理周期を正しくすることで、ピルを飲むことを止めた場合にきちんと排卵させる準備になると考えられます。