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「性感染症と尿路感染症」は夏から秋にかけて増える?

「性感染症と尿路感染症」は夏から秋にかけて増える?

2023-09-07 Uncategorized

1. 性感染症と尿路感染症ってどんな病気?
2. 性感染症の症状を知り、早期発見、早期治癒することが大切
3. 排尿時の痛み、背中・腰の痛みを伴うことがある尿路感染症
4. 夏から秋に性感染症と尿路感染症が多くなる理由、感染を防ぐには

1.  性感染症と尿路感染症ってどんな病気?

性感染症(STD:Sexually Transmitted Disease)は性行為によって感染する病気のことをいいます。 主な疾患として、性器クラミジア感染症性器ヘルペスウイルス感染症尖圭コンジローマ腟トリコモナス淋菌感染症梅毒、などがあります。日本でもっとも多い性感染症である性器クラミジア感染症は、病原菌であるクラミジアトラコマティスなどが性行為などにより相手の粘膜に付着して発症し、性器以外でも、オーラルセックスやアナルセックスを介して、目やのど、直腸の粘膜に感染することがあります。

尿路感染症とは、尿道・膀胱・腎臓などの尿路に細菌が入り込んで炎症が起きる病気のことをいいます。 男性は10〜20%、女性で40〜50%の人が一生に一度はかかるといわれています。主な疾患として、膀胱炎や腎盂腎炎もありますが、男性は、前立腺や精巣(睾丸)、精巣上体(副睾丸)、陰茎などの臓器でも感染症を発症することがあります。

2.  性感染症の症状を知り、早期発見、早期治癒することが大切

性感染症に罹患し無症状の場合もありますが、例えば性器クラミジア感染症や淋菌感染症で有症状の場合には、女性はおりものの変化や下腹部の痛み、男性は排尿時痛や尿道不快感などの症状が出ることがあります。また、性器ヘルペスウイルス感染症であれば、外陰部の不快感や掻痒感、発熱や全身倦怠感などの症状が見られ、強い疼痛等を伴って、浅い潰瘍や小水疱が出現する場合もあります。 性器の違和感や症状を感じることがあれば、ご自身だけでなく、パートナーと一緒に検査・治療を受けることで、二次感染を防ぐことができます。感染症の種類や症状により、検査・治療方法は異なりますので、詳しくは医療機関にお問い合わせください。

3.  排尿時の痛み、背中・腰の痛みを伴うことがある尿路感染症

尿路感染症は、尿の出口である尿道口から大腸菌などの細菌が入り、尿道や膀胱、腎臓などの尿が通る経路で炎症を起こす病気です。検査や診断の方法としては、尿検査が一般的ですが、場合によっては、超音波検査や、尿培養検査などを実施します。
代表的な尿路感染症には、膀胱炎や腎盂腎炎などがあります。細菌が尿道口から侵入し、膀胱内の粘膜に炎症を起こすことで発症します。排尿時に痛みがある、残尿感がある、頻繁にトイレに行きたい、尿に血が混じっている(血尿)などの場合には、膀胱炎の可能性がありますが、放置しておくと、さらに腎臓まで侵入し、背中や腰の強い痛みや発熱を伴う腎盂腎炎などの病気を引き起こすことがあります。 発見が遅れ、症状が進むと、入院を必要とする治療になることもありますので、お早めに医療機関にお問い合わせください。

4.  夏から秋に性感染症と尿路感染症が多くなる理由、感染を防ぐには

夏から秋の季節には、イベントやお祭り、休暇を利用した旅行など、パートナーと一緒に過ごす時間が多くなり、季節柄開放的になりやすく、性感染症の罹患が増える時期です。
尿路感染症については、年間約10万人が尿路感染症のために入院していると推定され、腎盂腎炎のような尿路感染症の入院は肺炎に次いで2番目に多く、入院患者は年齢や性別に関わらず、夏に多く冬と春に少ないというデータ(国立研究開発法人国立国際医療研究センター)があります。汗をかくことで体内の尿量が少なくなり、尿道の菌を体外に出すことができなくなることも、夏から秋に尿路感染症が増える要因の一つと考えられています。そのための予防として、水分を多く摂ることと同時に、トイレを我慢しない、水分を1日2L以上摂る、おりものが多いときはこまめに生理用品を取り替えるなどが必要です。
感染症は自分一人の問題ではなく、パートナーなど人に移してしまう病気です。正しい知識を知り、違和感を感じた時には医療機関にかかり、早期発見、早期治療を心がけ、まずは自分が感染しないこと、そして感染が疑われる場合は、パートナーに知らせて、一緒に受診することが大事です。

ゼロマチクリニック天神でも性感染症の検査を実施しております。ご予約はWEBのみとなります。

参照資料
厚生労働省 感染症情報:性感染症
厚生労働省 感染症情報:オーラルセックス
厚生労働省 感染症情報:主な性感染症とその症状
福岡県泌尿器科医会:泌尿器科の病気
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター尿感染症による入院治療の日本での実態

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