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HPVワクチンの2価、4価、9価って何?なぜ3種類あるの?

HPVワクチンの2価、4価、9価って何?なぜ3種類あるの?

2023-04-12 Uncategorized

HPV(ヒトパピローマウイルス)には200種類以上のタイプ(遺伝子型)があり、がんを引き起こすリスクの高い型や、一般的には良性でがんを引き起こすリスクが低い型など様々です。そのうち15種類程度の型が子宮頸がんを引き起こすことが分かっています。

その様々な型のHPVに対応するため、3種類(2価、4価、9価)のHPVワクチンが開発され、効果も実証されており、現在では120カ国以上で使用されています。

HPVワクチンの種類

1982年、ドイツのウイルス学者により子宮頸がんのほとんどがHPV感染により発生していることが発見されました。 その後、HPV感染の予防として、2006年に欧米でHPVワクチンが生まれ、日本では2009年10月に承認され接種が始まりました。

現在日本で使用されているHPVワクチンには以下の3種類(2価・4価・9価)があります。

【2価ワクチン(サーバリックス)】

・対象となるウイルス型:16型、18型
・開発年:2006年
・効果:子宮頸がんの主な原因であるウイルス16型と18型に対して、70~90%程度の効果があるとされています。
・接種回数:3回(初回接種から1ヶ月後に2回目、6ヶ月後に3回目の接種)

【4価ワクチン(ガーダシル)】

・対象となるウイルス型:16型、18型、6型、11型
・開発年:2006年
・効果:主要な子宮頸がん原因ウイルスである16型と18型を含む、主要な高リスク型と低リスク型のHPVに対して、70~90%程度の効果があるとされています。
・接種回数:3回(初回接種から2ヶ月後に2回目、6ヶ月後に3回目の接種)

【9価ワクチン(シルガード9)】

・対象となるウイルス型:16型、18型、6型、11型、31型、33型、45型、52型、58型
・開発年:2014年
・効果:主要な子宮頸がん原因ウイルスである16型と18型に加え、31型、33型、45型、52型、58型の5種類の高リスク型に対して、90%以上の効果があるとされています。
・接種回数:初回接種年齢により接種スケジュールに違いがあります。
15歳になるまでに1回目を接種した場合:全2回(初回接種から6ヶ月後に2回目の接種)
15歳になってから1回目を接種した場合:全3回(初回接種から2ヶ月後に2回目、6ヶ月後に3回目の接種)

2価ワクチンについては、4価ワクチンや9価ワクチンに比べてカバーできる型が少なく、予防効果が低いとされています。

しかし、2価ワクチンは、子宮頸がん以外にも、膣がんや外陰部がん、尿道口がんなど、女性器周辺のがんの予防効果があるとされています。また、2価ワクチンは、比較的痛みや腫れなどの副作用が少ないとされています。ただし、4価ワクチン9価ワクチンと比べて、対象となるHPV型が限られているため、その点については注意が必要です。

9価ワクチンは、主要な高リスクのHPV型に加えて、より多くのHPV型に効果があるとされています。ただし、4価ワクチンであっても子宮頸がんの予防には十分効果があるため、どのワクチンを選択するかは医師と相談することが重要です。また、接種にあたっては副作用のリスクもあるため、医師の指示に従い、注意深く接種するようにしましょう。

ゼロマチクリニック天神のHPVワクチンについてはこちらをご参照ください。

参考資料

厚生労働省ホームページ ~子宮頸がんとHPVワクチン~
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28

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