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HPVワクチンは性交渉が未経験の人しか効果はないの?

HPVワクチンは性交渉が未経験の人しか効果はないの?

2023-08-18 Uncategorized
  1. 性交経験のある人にも、未接種であればHPVワクチン接種を勧めます
  2. 様々な型があります
  3. HPVワクチン接種と子宮頸がん検診

性交経験のある人にも、未接種であればHPVワクチン接種を勧めます

性交渉が未経験であるうちにHPVワクチンを接種しておくことは、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染症を予防する効果があります。 しかし、性交経験がある場合にワクチンの効果はないのかというと、そうではありません。 HPVは主に性交渉によって感染します。そして、感染しやすいウイルスであることから性交経験のある女性の多くが感染しています。
性交経験がありHPVにすでに感染している可能性があっても、感染したHPVが必ずしも子宮頸がん等を発症するとは限りません。今後、HPVの別の型に感染することを防ぐためにも、未接種であれば、HPVワクチンの接種をおすすめします。

HPVには様々な型があります

HPVの型は多数存在し、HPVワクチンは特定の型のHPV感染を防ぐことが可能です(詳しくはこちら)。HPVに一度感染するとワクチンで治療することはできません。そのため、予防効果のある特定のHPVに感染する前に接種する必要があります。 初めての性交渉を行う前に、HPVワクチンを接種することが最も重要ですが、性交経験がある場合でもHPVワクチンを接種することで感染予防が期待できます。HPVの型は多数あるため、1つの型に感染しているケースはあっても、予防できる全てのHPVの型に感染しているケースは極めて少ないからです。

HPVワクチン接種と子宮頸がん検診

HPVワクチンは性交経験が少なく、免疫反応が良いとされる年齢で接種することが最も望ましいとされ、公費負担の対象者は限られています。しかし、公費負担の対象年齢を超えた場合でもHPVワクチンを合計3回受けていない方は早期の接種を推奨します。日本では毎年、年間約1万人が子宮頸がんに罹患し、これにより約2900人の死者がでています。HPVワクチンの接種により、子宮頸がんをはじめとする感染症を発症したり、子宮頸がんなどによって死亡するリスクを減らすことができます。子宮頸がんにかかってしまう年齢の多くは20代〜30代です。HPVワクチン接種と並行し、子宮頸がん検診も定期的に行いましょう。

参考

公益法人 日本婦人科腫瘍学会 HPVワクチンQ&A
厚生労働省 ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~

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