まず、「引っかかった」ってどういうこと?
子宮頸がん検診では、子宮の出口(子宮頸部)の細胞をブラシ・綿棒でこすり取って、異常がないか調べます。この検査の結果で「ASC-US」や「LSIL」といった略語が書かれていると、ちょっと不安になりますよね。
でも、大丈夫。
これらは「がん」そのものではなく、“軽度の細胞の変化”を見つけたという意味です。
ASC-US、LSIL、HSILってどういう結果?
解釈
結果
意味
正常
NILM
Negative for Intraepithelial Legion or Malignancy(異常なし)
△
ASC-US
Atypical Squamous Cells of Undetermined Significance(意義不明な異型扁平上皮内病変)
異常
LSIL
Low-grade Squamous Intraepithelial Lesion(軽度扁平上皮内病変)
HSIL
High-grade Squamous Intraepithelial Lesion(高度扁平上皮内病変)
SCC
Squamous Cell Carcinoma(扁平上皮がん)
ASC-US、LSIL、これらは「HPV(ヒトパピローマウイルス)」というウイルスの影響で起こることがほとんどです。特に20代では、一時的な感染で自然に元に戻るケースも多いです。
こうした結果が出る割合は?
20代の女性で ASC-US は約2〜5%程度、LSILは1〜3%程度。
若い女性ではHPV感染そのものは珍しくありません。性交経験のある女性の8割が一度は感染すると言われており、大多数は自然に消えます。
年齢が上がると、HPV感染が長引きやすくなり、異形成が進行する可能性も高くなります。
「精密検査が必要です」と言われたら?
多くの場合、「コルポスコピー」という検査を受けることになります(ASC-USにおいてはハイリスクHPV検査を行いますが割愛します)。
コルポスコピーってなに?
子宮の出口を専用の拡大鏡で観察する検査です。
異常が疑われる部分があれば、小さな組織を一部取って調べます(組織診といいます)。
痛みは軽度〜中等度で個人差があります。また数日おりもの/出血が増えることがあります。
精密検査の結果で何がわかるの?
コルポスコピー + 組織診の結果によって、次のような分類がされます。
説明
対応
異常なし
一時的な変化だった
定期的な検査で様子を見る
軽度異形成(CIN1)
自然に治ることが多い
数ヶ月後〜半年後に再検査
中等度〜高度異形成(CIN2〜3)
がんの手前の段階
定期検査をしながら、状況により手術(円錐切除)を検討
上皮内がん
がんになる直前
早期治療で完治が見込める
20代で引っかかった=がんではありません
大切なのは、「ちゃんと検査や治療を受けること」。
放置しなければ、子宮頸がんは予防法があるがんです。放置はもちろんNGです。
最後に:検査結果で不安になったあなたへ
検診で「要精密検査」「子宮頸がん検診:陽性」と言われたとき、多くの人が「私、がんなの?」と不安になります。でも、医師があなたを守るために見逃さないよう丁寧にチェックしている、というポジティブなサインでもあります。
不安な気持ちもわかりますが、一歩ずつ、必要な検査を受けていきましょう。
婦人科は、あなたの未来の健康を守るための場所です。