プレコンセプションケア・AMH検査とは?
「プレコンセプションケア」とは妊娠を計画している女性が、妊娠前から健康管理や準備を行うことです。
そのプレコンセプションケアの一環として行われるAMH(Anti-Müllerian Hormone)検査は、卵巣の残存卵胞数を測定するための血液検査です。福岡市ではプレコンセプションケアを広めるための取り組みの一つとして、対象の方にAMH検査費用の一部助成を行なっています。
AMH検査でわかること・メリットは?
- 卵巣の卵胞の残存数
- AMH検査は、卵巣に残っている卵胞の数を測定します。これにより、女性の卵巣の予備能力や卵子の数を把握することができます。残存卵胞数が多いほど、将来的な妊娠の可能性が高まる傾向があります。
- 卵巣の健康状態
- 卵巣がどれだけ活動しているかを示す指標としても利用されます。AMHの値が低い場合、卵巣の機能が低下している可能性があります。これにより、不妊のリスクが高まることが示唆されることがあります。
- 将来の妊娠可能性の予測が可能
- AMH検査結果は、将来的な自然妊娠や体外受精(IVF)の成功率を予測する手がかりとなります。残存卵胞の数が少ない場合、妊娠を希望する際に適切なタイミングや治療方法を検討する上で重要な情報となります。
- 不妊症の診断と治療の支援
- AMH検査は、不妊症の原因を特定するためにも使用されます。卵巣の機能低下が原因である場合、適切な治療計画を立てるための一助となります。
AMH検査が30歳で推奨される理由
- 卵巣の機能の評価
- 30歳は、女性の卵巣機能が比較的安定している時期とされています。この時期に行うことで、卵巣の健康状態や卵子の数量を評価し、将来の妊娠に関する情報を得ることができます。
- 生殖能力の評価
- 女性の生殖能力は年齢とともに変化します。30歳前後から、卵巣の卵胞数が減少し始め、生殖能力が低下する可能性があるため、この時期に検査を行うことで将来の妊娠の可能性を予測することができます。
- 早期の問題発見と対策
- 早期にAMH検査を行うことで、卵巣の機能低下や卵子の減少が見つかれば、適切な医療や治療計画を立てることができます。これにより、将来的な妊娠を計画する際により良い結果を得る可能性が高まります。
- 予防医学の観点から
- 女性が健康な時期にAMH検査を受けることで、将来の不妊や生殖健康問題に対する早期の予防と対策を取ることができます。これは、健康管理の一環として推奨される理由の一つです。
検査のタイミング
- AMHは月経周期の影響を受けにくいため、いつでも測定が可能です。
福岡市ではAMH検査の検査費用が一部助成されます
福岡市では2024年度に30歳を迎えるすべての女性が、AMH検査費用を一部助成で受けることができるプレコンセプションケア推進事業を実施しています。
対象となる方
福岡市内に住民票があり、本年度30歳になる女性が対象です。福岡市よりクーポン券が送付されます。 詳しくは福岡市HPにてご確認ください。
https://www.city.fukuoka.lg.jp/kodomo-mirai/k-sukoyaka/health/preconceptioncare.html
料金
検査の受け方
- 事前にゼロマチクリニック天神のホームページより検査の予約を行なってください。
- 検査当日は、身分証、クーポン券(切り取らずにお持ちください)、自己負担500円を持参してください。
- 受診後は次回受診(検査結果説明)の日程の予約をゼロマチクリニック天神のホームページよりご自身で行なってください。
※クーポンの再発行等のご質問については福岡市へお問い合わせください。
参考資料
福岡市プレコンセプションケア推進事業のご案内
https://www.city.fukuoka.lg.jp/kodomo-mirai/k-sukoyaka/health/preconceptioncare.html
福岡市プレコンセプションケア推進事業登録医療機関検索
https://www.city.fukuoka.med.or.jp/FMANet/app/precon.php